一般講演 36
ドバト害防除に関する研究10
−ドバトの個体数調査方法の検討−

昭和57年度日本鳥学会大会発表
(1982年11月21-22日、仙台市市民会館)

久米宗男^＊（神奈川県）・杉森文夫（山階鳥研）

発表要旨

日本鳥学会誌「鳥」　Vol.31, No.2/3, p.88

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　演者らは，ドバトの個体数調査に関連し，（1）日中の塒内滞在個体数の割合（滞在率），（2）調査方法の違いによる観察個体数の差について，1980年に調査を行った．この調査は横浜市内（2か所）および東京都多摩動物公園内で行った．
　これら3か所の滞在率は16時以降大きく増加したが，日中は大きな変化はみられなかった．そして繁殖個体数の割合が高いほど，滞在率も高かった．（1例として，繁殖割合30%で滞在率25%）．
　観察個体数の差の方の調査は，ドバトが比較的多い横浜市神奈川区東部で行われた． 1人当り調査面積の大小により観察個体数も変化したが，10−20haの場合にほぼ安定した値が得られた．
　以上の結果を組み合わせれば，ある地域のドバトの絶対個体数にかわる，比較的再現性の高い相対個体数が得られるであろう．